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2026年5月19日 ミニマムタックス申告元年 に起きていること

来年から増税です

「令和8年中に会社を売らないと、来年から税金が大幅に増えます!」。これは、ある会社の経営者のもとに、M&A仲介業者から届いたチラシの見出しです。言おうとしているのは、ミニマムタックスの税制改正で税負担が増えるということです。

“1億円の壁”対策の「ミニマムタックス」

2026年3月の確定申告(令和7年分)から、ミニマムタックスの申告が始まりました。ミニマムタックス(特定の基準所得金額の課税の特例)は、2023年度税制改正で創設された制度で、所得が1億円を超えると、税負担率が下がり、100億円クラスでは、15%当たりの税負担率になっている、という「1億円の壁」問題の対処策として生まれたものです。元々は、二元的所得税の制度導入が生み出した弊害なのですが、二元的所得税は廃止できないようです。

申告元年のミニマムタックスの内容

富裕層税負担軽減制度を補正せんとするミニマムタックスの申告元年である今年の制度内容(令和7年分)は、次の通りです。

15%分離課税だけの所得(株式譲渡・配当・不動産譲渡等)として、3.3億控除、22.5%税率での追加税仮計算をしています。

所得 3.3億控除後 15%分離 22.5%追加税

5億円  1.7億円  0.75億円    0億円

10億円 6.7億円 1.5億円  0.0075億円

20億円 16.7億円  3.0億円   0.7575億円

30億円 26.7億円  4.5億円   1.5075億円

40億円 36.7億円  6.0億円   2.2575億円

50億円 46.7億円  7.5億円   3.0075億円

税制改正でどれくらい増額?

今年の税制改正で、1.6億控除、30%税率での追加税に変わっています。変更内容で、同じデータを作成すると、次の通りです。

所得 1.6億控除後 15%分離税 30%追加税

5億円  3.35億円  0.75億円  0.255億円

10億円  8.35億円  1.5億円  1.005億円

20億円 18.35億円  3.0億円  2.505億円

30億円 28.35億円  4.5億円  4.005億円

40億円 38.35億円  6.0億円  5.505億円

50億円 48.35億円  7.5億円  7.005億円

煽りのチラシはこれから増える

総税額の比だと何割かの増しですが、追加税だけで見ると、何倍にもなっています。

冒頭のような煽りのチラシは、その年だけの富裕層向けで、M&A仲介業者だけでなく、不動産仲介業者も使えるし、一般口座株式の特定口座への移管などの提案にも使えそうで、年末に向けて増えそうです。

掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。
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