記事投稿日:2022.09.21
新型コロナに感染した場合の保険給付
新型コロナウィルス感染症に感染した場合、医療や介護の現場など業務上の理由による場合は、労災保険から療養や休業等の給付を受けることになりますが、業務外の感染、いわゆる私傷病の扱いとなる場合は健康保険から給付を受けることになります。
健康保険の「傷病手当金」
健康保険による休業給付、つまり「傷病手当金」は、療養のため労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日(4日目)から労務に服することが出来ない期間、最長1年6か月間支給されます。任意継続被保険者には適用されません。
傷病手当金が支給される要件は、以下の通りです。
- 業務外に起因すること
- 病気やケガによる休業であること
- 労務不能であること
- 給与が支給されていないこと
- 連続して3日休業したこと
例えば、有給休暇を使って休業した期間は、給与が支給されているため、傷病手当金は支給されません。
支給額は、標準報酬月額を30で割った金額に3分の2を乗じた金額が一日あたりの支給額となります。
国民健康保険の「傷病手当金」(特例)
本来、傷病手当金は健康保険独自の給付で、国民健康保険には設定されていません。
しかし、新型コロナ特例として、国民健康保険にも傷病手当金が設けられているのをご存じでしょうか。
支給要件は、①国民健康保険の加入者、②勤務先から給与の支給を受けているが不支給または減額されている、③新型コロナに感染、または感染が疑われ連続3日以上労務に服することが出来ない等です。
短時間労働者で健康保険の被保険者でない場合、国民健康保険の傷病手当金を受給できる可能性がありますので、パート社員がコロナに感染された場合、各市区町村に問い合わせを勧めてはいかがでしょうか?
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。