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2022年8月17日 キャンセル料と消費税

コロナでキャンセル

この間のコロナ騒動で、予定していた出張が急遽中止となったり、セミナー等の企画が中止となることが頻繁にあったのではないでしょうか? 出張などでは飛行機や新幹線、ホテルなどの予約のキャンセルや、セミナーなどでは会場のキャンセル等キャンセル料が発生したケースも多々あったのではないかと思われます。まだコロナ騒動は続きそうですので、キャンセル料と消費税の取扱いについてまとめてみました。

キャンセル料は課税か不課税か?

実は、いわゆるキャンセル料といわれるものの中には、その解約に伴う事務手数料としての性格のものと、解約に伴い生じる逸失利益に対する損害賠償金としての性格のものとの2つがあります。このどちらに該当するのかによって消費税の取扱いが異なってきます。前者の解約に伴う事務手数料としての性格の場合は、解約手続き等の事務を行う役務の提供の対価ですから消費税は課税の対象となります。

一方、後者の場合には、相手方が本来得ることができたであろう利益がなくなったことの補填金ですから、資産の譲渡等の対価に該当せず消費税は不課税取引となります。例えば、航空運賃のキャンセル料などで、払戻し時期に関係なく一定額を支払うこととされている部分の金額は、解約に伴う事務手数料に該当し課税の対象となりますが、搭乗日前の一定日以降に解約した場合に支払う割増しの違約金部分は課税の対象とはなりません。

どちらかわからない場合

キャンセル料の性格の区別がされていないで一括して授受することとしているときには、その全体を資産の譲渡等の対価に該当しないものとして、全額を不課税取引として取り扱うこととされています。

インボイス制度が導入されれば、こういったことはなくなるかもしれません。

 

掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。
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