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2021年11月5日 取引開始時の契約書作成は大事 その割引料は契約書に則った取扱いですか?

振込手数料・割引料の差引入金

新規取引先からの第一回目の売掛金の入金があったと思ったら、“なぜか売掛金残高よりも少ない入金となっていた”といったことはありませんでしたか? 差額を計算してみると、何となく馴染みのある数字、すなわち銀行振込手数料相当と気づきます。「またここも振込手数料差引か・・・」と嘆息をもらすことは、大企業相手にはよくある話です(本稿では振込手数料差引の是非については検討しません)。

一方、取り決められた支払期間よりも前倒しで代金支払を行った買手に対して、売手が認めた売上代金の一部を免除するということもあります。会計用語で売上割引といいます。会計上は、前倒し期間に対応する金利相当額の割引を行うもので、利息としての性質を有するものとし、支払利息と同様に、営業外費用として計上されます。

その割引は契約書に則った取扱いですか?

ここで留意していただきたいことは、割引は、“売手が認めた売上代金の一部の免除”であって、買手側が勝手に免除して少なく払うものではないということです。

ところが、おそらく往々にしてあるケースは、取引を開始するにあたって相手先指定の契約書をそのまま受け入れ、その契約書のどこかにこうした割引の規定が書かれてある場合です。仮に、よく読んでいなかったと後悔したとしても、事業者が契約書を結んだ限りは、納得して契約したものとされますので、契約書に則った割引であれば、受け入れざるを得ません。

もし、契約書を締結しておらず、割引分を差引精算されたときは、その割引は無効です。が、実際は相手先との交渉となるので、難しいのが現実かと思われます。

こうした事態を避けるには、新規取引開始時に、できれば自社作成の取引契約書で合意してもらう、もしくは、相手先契約書にある不平等事項を除外してもらうことです。難交渉でしょうが、最初が大切です。

割引に係る消費税法上の取扱い

この売上割引は、会計上は営業外費用ですが、消費税法上の取扱いは、「売上げに係る対価の返還等」に該当します。会計処理と税務計算が違ってきます。仕訳計上する際に、消費税の課税区分を「売上げに係る対価の返還等」で分類することに留意してください。

掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。
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