記事投稿日:2021.01.14
企業向けの投資促進税制は「脱炭素」と「デジタル化」が2本柱となります。
DX投資促進税制の創設
青色申告法人がクラウド上でデータ共有するための設備投資を行った場合の特別償却制度が創設されます。
要 件 |
①デジタル要件 (データ連係・クラウド技術活用・情報処理認定機構の認定) ②企業変革要件 (売上高の0.1%以上の投資他) |
対象資産 |
改正産強法の事業適応計画の認定要件を充たすソフトウェア等 (取得価額)合計300億円を限度 |
措 置 |
特別償却30%・税額控除3~5% |
脱炭素に向けた投資促進税制の創設
カーボンニュートラルに向け、リチウムイオン電池やパワー半導体の生産設備に投資した場合の特別償却制度が創設されます。
要 件 |
改正産強法の「中長期環境適応計画」の認定を受けること |
対象資産 |
中長期環境適応生産性向上設備他(取得価額合計500億円限度) |
措 置 |
特別償却50%・税額控除5~10% |
研究開発税制の見直し
研究開発投資を促進するため、控除率が見直されます。
〈改正後の試験研究費の税額控除〉
A |
控除率の算式 |
>9.4% |
10.145%+(A-9.4%)×0.35(上限:14%) |
≦9.4% |
10.145%-(9.4%-A)×0.175(下限:2%) |
A:増減試験研究費割合
また、クラウドで提供するソフトウェアの開発費などが対象に追加されます。
賃上げ及び投資の促進に係る税制の見直し
雇用環境の悪化に対応するため、新規雇用拡大・教育訓練支援に着目した形に見直されます(賃上げから雇用確保にシフト)。
繰越欠損金の控除上限の特例
カーボンニュートラル、DX、事業再構築・再編等を行う企業に対し、その投資額の範囲内で、最大5年間、繰越欠損金の控除限度額を最大100%(現行:所得の金額の50%)とする特例が創設されました。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。