記事投稿日:2020.12.21
使い勝手が非常に悪かったe-Gov
各府省の申請届け出等手続の方法や様式を電子申請で行えるサービスの名称、e-Gov(イーガブ)は、開始より20年近くたちデザインや操作性などを更改することになりました。
労務管理・社会労働保険の手続面でも電子申請を行うにあたって大きなハードルになっていたのは、政府の電子申請ポ-タルであるe-Govの操作方法の面倒くささです。政府はそこを課題としてe-Govの大幅改善をすることになりました。
新しいe-Govで変わること
新しくなるところは5つあります。
- ユーザーインターフェイスの刷新……従来のe-Govの操作画面は民間のHRテクノロジーと比べ操作が難しいと言われていました。操作手順が複雑であるとか操作性が悪いとかいうような点をわかりやすいインターフェイスに変えて、利用者のハードルが下がることを期待しています。
- マイページの導入……従来はe-Govで電子申請をして申請者が「パーソナライズ」という申請履歴を自分で記録しておく必要がありました。登録を忘れると申請結果や公文書を取りづらい状況でした。マイページ導入で申請後の状況確認や公文書受け取りが容易になります。
- GビズIDによるログイン……従来は申請のための電子証明書を取得するのに費用が掛かることや、電子署名をブラウザにインストールしなければなりませんでしたが、GビズIDを無料で取得すればログインできるようになります。
- モバイル対応……法令や政府発表情報をスマートフォンでも閲覧しやすくなります。電子申請後の状況確認もできます。
- MacOSに対応……従来、電子申請はWindowsのPCからのみでしたがMacでも電子申請ができるようになります。
- 11月にはマイナポータルを経由した税・社会保険のワンストップ手続も開始されました。しかしすべてワンストップでできるわけではなく、当分はe-Govとワンストップサービスで行った方が良い手続を併用して使い分けるようになるでしょう。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。