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2020年8月4日 チケット寄附金控除とふるさと納税

チケット寄附金控除とふるさと納税の違い

コロナ対策税制の一つで「国が認定したイベントチケットを払い戻さない場合は税の控除が受けられる」という制度ができました。寄附金控除といえば、地場の特産品がお得に貰えるというふるさと納税が人気です。ふるさと納税は「個人の所得や控除によって決まる上限金額」より年間のふるさと納税額が低ければ、基本自己負担は2,000円で済み、それ以外は住民税や所得税が減額されるというのが特徴です。

チケット寄附金控除に関しては、ふるさと納税だけに許されている住民税をたくさん引いてくれる控除がないため、自己負担は2,000円とはいかず、税を引く額は最大でもチケット代金の50%程度になります。ふるさと納税では適用できない、所得税の「認定NPO法人等寄附金特別控除」が利用でき、所得税率に依存しない減額になる仕組みです。

ふるさと納税控除上限に影響しない?

細かな計算を省略すると、ふるさと納税の上限は「個人住民税(税額控除前)所得割額の2割強」となります。チケット寄附金控除は基本所得税部分(所得控除を選択適用可)も住民税部分も税額控除で、ふるさと納税の自己負担が2,000円で済む控除上限金額の計算式に作用しないため、ふるさと納税の上限が低くなることはありません。

ただし、年間の寄附総額(チケット+ふるさと納税+その他の控除を受けられる寄附)が総所得の40%(住民税は30%)を超える部分は、寄附金控除自体が受けられなくなるため、実質ふるさと納税が自己負担2,000円では済まなくなる可能性がありますが、個人の所得の3割以上を寄附に費やすというのは、あまり考えられることではないので、大半の方は「チケット寄附金控除とふるさと納税は別モノで特に干渉しない」と考えてOKです。

両方の控除手続には注意が必要

ふるさと納税には、「確定申告しない」「年間で5か所以内の自治体への寄附であること」が条件のワンストップ特例申請制度があります。この制度を使えば確定申告をしなくて済みますが、対してチケット寄附金控除は「確定申告が必須」となっていますから、チケット寄附金控除を受ける場合には、ふるさと納税のワンストップ特例制度が利用できなくなります。ご注意ください。

掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。
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