記事投稿日:2019.06.03
[戦略構築]に用いる代表的なキーワードとして、Ⓒ【BSC:Balanced Scorecard】(バランスト・スコアカード)が挙げられます。
BSCの概念
BSCとは「戦略・ビジョンを4つの視点(財務の視点・顧客の視点・業務プロセスの視点・学習と成長の視点)で検討する」ことで、企業の戦略を偏りなく設定することが出来ます。
すなわち、この概念は、従来の財務的指標中心の業績管理手法の欠点を補うものであり、「前記の4つの視点で、その企業の持つ戦略やビジョンと連鎖された財務的指標、及び非財務的指標を設定する必要がある」とされ、「戦略構築」と「業績評価」の機能を併せ持つもので、今日では多くの企業がその有用性・効果性を認め、活用するに至っています。
BSCの実施プロセス
バランスト・スコアカードの実施は以下の4つのプロセスからなります。企業が自社のビジョンに基づいて「経営戦略」を策定するケースについて説明致します。
ステップ | 検討方法 |
ビジョンを実現可能な目標に翻訳する。 | BSCの4つの視点で実現可能な目標に翻訳する。 |
ビジョンについて議論し、個々の業績とリンクさせる。 | それぞれの目標を業績とリンクさせ、複数の経営戦略目標を設定する。 |
ビジネス計画立案。 | 経営戦略を策定する(企画シートの活用) |
フィードバックと学習により、戦略に修正を加える。 | 戦略の不足点、更なる改善点について検討し、戦略を修正する。 |
経営者・管理者の留意点
上記の実施プロセスのマネジメントは「共創」によって行い、関係者の衆知を集めることが重要で、漏れや不整合な戦略構築を回避するとともに、関係者全員のやる気を高めることが出来ます。このステップは目標のカスケードダウンの際、各部門で実践し、ベクトルの一致を図ることが出来ます。
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