記事投稿日:2019.04.04
企画の基本構想は、下図のように、後続する作業を導く重要な役割を果たします。
[企画シートのレイアウトと基本構想の役割](現物はA3判)
① 主題 | ||||
② 背景・ニーズ・目的 | ③ 状況判断 | ④ SWOT分析 | ⑤ 基本構想・コンセプト | |
⑥ 目標 ⑩ 実績 | [完了時の姿] | |||
⑦ 成功要因・ハードル解除 | ⑧ 実現のための具体策 | ⑨ スケジュール | ||
基本構想の表現要素と表現方法
基本構想はその役割を果たすため下表の要素について、表現例のように記述します。
[基本構想の要素と表現例]
要素 | 表現例 |
あるべき姿が具体的に示されており、達成期限が設定されている。 | 〇〇の効率を、2020年度までに、年間30%向上させる。 |
推進の基本方針(達成プロセスを管理する考え方や予算などの重要事項)が定められている。 | ・目標管理制度の部門間プロジェクトチームで推進する。
・三現主義とPDCAサイクルの徹底 ・予算:〇〇万円 |
すなわち、前表の要素を次のように30~50文字程度で記述して基本構想とします。
⑤[基本構想]
〇〇を狙いとして、●年●月までに、△△の推進方法と▲▲の予算で達成する。 |
基本構想不在、不完全の弊害
企画のスタート時に「基本構想」が設定されていなかったり、不完全な設定がなされていた場合は、後続作業「完了時の姿・目標・成功要因・ハードル解除策」が適切に設定されないため、次のような、改革推進の障害が避けられなくなります。
①企画のゴールが見えず、目標が曖昧なため、的はずれな手段で迂回を余儀なくされたり、混迷状態に陥ったりします。
②僻けられない障害に遭遇した場合、原点回帰して、やり直そうとしても、戻るべき原点が見出せない。
③推進の原則などが明確でないため、予期しない障害の遭遇した場合、回避する方法が見出せず、混乱状態に陥りやすい。
このように、基本構想の確立によって企画の目標達成確率は格段に高まります。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。