記事投稿日:2018.06.15
社内の部門間対立は、営業部門が月間販売実績目標未達成に終わったとき、その原因を「開発部門が売れる製品を開発しないからだ、生産部門が不良品を生産するからだ」などと他部門の責任を追及することから始まるケースが多いようです。
また、開発部門が新製品や改良品の試作を生産部門に依頼しても、生産部門は計画生産による生産性を優先させているため、予定通りに発売できるタイミングで受け入れてもらえず、対立する場合もあります。
部門間対立の原因
このような問題が発生する原因は、次のように考えられます。
①部門長が、自部門の業績不振の原因を他部門に責任転嫁するため、部下がそれにならってしまう。
②他部門への協力が評価されない業績評価基準になっている。 ③部分最適が優先され、全体最適のために部門間で協力して問題を解決する仕事の進め方が徹底していない。 |
このような部門間対立は、経営不振の原因になりかねません。
部門間対立の解消策
部門間対立の解消策としては、次の取り組みが有効です。
①トップ・部門長の要請により、各部門の目標に部門間の問題解決を採り上げ、ベクトル合わせを行う。
②目標管理で部門間プロジェクトチームを編成し、問題解決の共同目標を設定、対立現象について事実に基づいて原因と対策を話し合い、解決する。 ③部門業績の評価基準に、自部門の業績のみならず、関係部門への協力度を加えるなど、全体最適志向の意識を醸成する評価制度を設定する。 |
経営者・管理者の留意点
部門間対立の土壌は、全体最適を無視する部分最適志向に慣れている企業文化にあります。それを打破するには、目標管理を活用し、プロジェクトチーム活動を通じ、問題解決を図る実践を積み重ねるとともに、全体最適志向のリーダーを育成することが肝要です。トップが主導して、このような対策を“全体最適の企業文化”と言えるまで浸透させましょう。
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