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2018年5月10日 相続税の延納制度

相続税は条件付きだが分割払いができる

国税は、金銭で一括納付することが原則ですが、相続税額が10万円を超え、金銭で納付することを困難とする事由がある場合には、納税者の申請によりその納付を困難とする金額を限度として、担保を提供することにより、年賦で納付することができます。

この制度を「延納」といいますが、要件があり、担保の提供が必要であり、利子税の納付が必要となります。

延納の要件は?

以下のすべての要件を満たす場合に、延納申請をすることができます。

①相続税の納期限までに、延納申請書を提出すること

②相続税額が10万円を超えること

③一度に金銭で納付することが困難な理由があること

④延納税額及び利子税の額に相当する担保を提供すること

ただし、④の要件は延納税額が100万円以下で、延納期間が3年以下である場合は必要ありません。

担保の種類は様々

延納の担保として提供できる財産は、国債地方債社債・有価証券・土地建物立木・自動車船舶機械・財団等様々です。また、保証人の保証でもかまいません。ただし税務署が延納申請者の提供する担保が適当でないと判断すれば、その変更を求める場合があります。

延納期間と利子税の仕組みは複雑です

延納期間は原則5年ですが、相続財産に占める不動産等の価額の割合や相続財産の内容により異なります。利子税の計算は、不動産等の割合によって決まる「延納利子税割合」と年によって変動する基準「延納特例基準割合」を用いているため、利率が一定ではありません。

相続税額にもよりますが、利子税だけで高額となる場合もあるので、内容によっては銀行融資を受けて一括納付した方が有利になる可能性もあります。また、延納額を繰り上げて納付すれば支払うべき利子税は下がるので、対策を検討しましょう。

掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。
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