記事投稿日:2018.03.08
ビジネスでは、社内の上司・関係部門・顧客先へ提案する文書の「説得力」が、業績に影響します。そこで、「分かり易い文章を書くテクニックとして推奨されている
① 結論を先に
② 一文一意(一つの分節に一つの意味)
③ 主語と述語を意識する
④ 文章で使う単語に気を付ける(相手が良く使っている単語を使う)
⑤ 曖昧な語尾を使い過ぎない
を活用することは役立ちますが、ここではそれに加えて、“説得力を持つ文章の書き方”に欠かせない“高次提案文”について解説致します。
高次提案文とは
“高次提案文”の特徴を、反対の“低次提案文”と比較して説明すると次の通りです。
区分 | 表現の特徴 | 理解・納得・説得効果 | 表現例 |
高次提案文 | 数詞・固有名詞中心の具体的表現 | 理解・納得が得られ易く、複数の人の理解度が一致し易いので説得力が高い | 開発を計画しているプレス機の能力目標は毎分100個です |
低次提案文 | 形容詞・普通名詞を中心とする、抽象的で曖昧な表現 | 理解するために推測・解釈が必要
複数の受け手によって理解度が一致せず、説得力に欠ける |
開発を計画しているプレス機の能力目標は、大変高い水準です |
なお、これは提案文だけでなく、報告文・口頭報告においても同様です。
経営者・管理者の留意点
高次提案文を書く能力は、“三現主義(現地・現物・現実)”の徹底を図ることで向上します。社員全員に、日報など日常の業務報告・口頭報告や提案に、“三現主義”に基づく高次報告・高次提案を求めましょう。
役員の会議・管理者の会議でも、部下に求めていることを自ら実践するべきです。
役員会や上級管理職の実践努力は、部下にたちまち広がり、全社員の高次報告・提案能力向上に大いに役立ち、このような努力が業績向上に帰結することは疑いありません。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。