記事投稿日:2017.09.29
役割貢献度賃金制度において、非定型職務では、等級別重複型範囲職務(職能)給の賃金体系を活用しますが、ここでは、その昇給方法(メリット昇給)について解説します。メリット昇給とは、貢献度評価に応じて昇給する方法を言います。
各扱内の昇給方法
各級内の昇給ポイントは次の通りです。
①各扱の範囲給を20~40段階の「号給」で区分する。
②中間点を標準額とし、下限額から中間点まで速いスピードで昇号させ、なるべく速く到達させる。(例えば、標準B評価で5号の昇号・3年で中間点到達)
③中間点から上限額までは、より遅いスピードで昇給させる。(例えば、標準B評価3号の昇号・6年で上限額に到達)
級間の昇給・降給方法
“高い(または低い)貢献度評価”を積み重ねた結果で、次のように、昇格昇給、または降格降給します。たとえば、
①中間点以上で「2年連続してA以上の評価を受けた場合」は昇格昇給する。
②中間点以上で、「2年連続してC以下の評価を受け、中間点以下となった場合」は降格降給する。
[級内昇給スピード]1号当り昇給額(ピッチ)と評価別昇号・降号基準(例)
号 | 号間ピッチ・千円 | 評価別昇号・降号 | ||||
S | A | B | C | D | ||
1~15 | 2.5 | 8 | 6 | 5 | 4 | 2 |
16~34 | 2.0 | 6 | 4 | 3 | -1 | -3 |
経営者・人事担当管理者の留意点
上記で例示した基準は原則的な考え方によるものです。自社で適用した場合をシミュレーショナルに検証し、また実施に伴う評価の納得性確保対策を講じて、各社ごとに適切なデフォルメを行い、実現させて頂きたいと思います。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。