急速に拡大するコインパーキング
コインパーキング(時間貸し駐車場)のビジネスは、平成18年の道路交通法改正により、駐車監視員による駐車違反の取締りが開始されたことに伴い、急速に拡大してきました。その一方で利用方法や料金などのトラブルも絶えないようです。
一般社団法人日本パーキングビジネス協会では平成26年9月に「時間貸駐車場における表示・運用に関するガイドライン」を公表しています。このガイドラインでは、利用料金・条件などの表示や看板の文字の大きさ等を定めるとともに、釣銭が出る精算機の導入を推奨するなど、利用者の利便性向上に取り組んでいます。
無人駐車管理装置の法定耐用年数
コインパーキングに設置されている「無人駐車管理装置」には次の2つのタイプがあります。
①オートロック式(フラップ板式)
主に小規模な駐車場用で、駐車時に自動車を所定の位置に止めると車輪が車止めに固定され、発車時に自動料金装置に駐車料金を入金すると自動的に車止めが解除される仕組みのもの。油圧シリンダー機構と料金計算機構から構成されます。
②ゲート式
自動車の入出庫時に機械的に遮断できるゲートを備えているもので、駐車券発行機、入口専用ゲート機、料金自動精算機、出口専用ゲート機からなる一体のもの。大規模駐車場・スーパー・病院等で用いられます。
これらは構造、規模等から「器具及び備品」とされており、法定耐用年数は「11 前掲のもの以外のもの」「無人駐車管理装置」の5年となっています。
耐用年数が5年となった経緯
この「無人駐車管理装置」の区分は、平成20年に設けられたもので、それ以前は、「11前掲のもの以外のもの」の「主として金属製のもの」の10年とされていました。
実は、この自動車用の無人駐車管理装置は、排気ガスなどの影響を直接受けやすく、腐食しやすいなどの理由から「耐用年数の短縮制度」の適用を受ける例が相当多くあったため、5年の区分を新設したようです。
なお、バイク・自転車用の駐輪装置には、通常、このような「耐用年数の短縮制度」の適用対象となるような事情がないことから、「無人駐車管理装置」に含まれず、法定耐用年数は10年とされています。