記事投稿日:2016.04.06
「顧客ご満足の追求」は、全ての企業にとって重要な使命と言えますが、この考え方を社内の前後工程に応用すると有益です。
例えば、表に示した社内工程のつながりの中で「製品保管・入出庫」の次工程は「荷造り」の工程であり、このような前後工程の関係に注目して、様々な改善を進めることができます。
「次工程はお客様」と“BPR”
“BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)”は「企業活動や業務の流れを分析し、最適化すること」ですが、これを「次工程はお客様」と言う視点で活用することができます。
次の例は保管工程の担当者が出荷工程の「出庫された製品を並べ替える作業を減らし、残業を低減したい」というニーズを知って、「出庫する時の作業順序を変える」という改善策をとり、効果を上げたものです。このように、前後工程で問題点を話し合うことは、有益な改善につながることが多いと言えます。
前後工程の協力による“BPR”(例)
工程 | 業務内容 | 所要時間 | 改善策 |
資材準備 | |||
生産 | 半製品準備 | ||
充填 | |||
(中略) | |||
製品保管 | 入庫 | ||
出庫 | (T)(注) | ||
出荷 | 荷造り | 18→16 | (D)(注) |
発送 |
(注)“DRASTIC”のT(順番を変える)、D(手間を減らし、残業時間減少)
[DRASTIC分析]
D: Discontinue:やめてしまう。
R: Revers :反対にする。 A: Assign :役割分担する。 S: Substitute :代替する。 T: Turn :方向・順番を変える。 I: Into Pieces :バラバラにする。 C: Concentrate:集中処理する。 Concurrent :並行処理する。 Combine :結合する。 |
経営者・管理者の留意点
部門間の“BPR”を「次工程はお客様」、 “DRASTIC”の視点で行い、目標管理の部署間共同目標の設定、改善目標達成に応用することをお勧めします。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。