記事投稿日:2016.02.02
目標管理でしばしば取り上げられる「不具合・不良」などの問題解決型テーマの一般的、実務的アプローチを紹介します。
問題解決の一般的アプローチ
製品の不具合、クレームの発生、営業上の障害発生等、全ての問題解決を図る一般的なアプローチは次の通りです。経営者・管理者によるOJT、人材育成の留意点としても活用して頂くことが望まれます。
手順 | 実施内容 |
1.問題の定義 | 問題現象と発生率を、具体的に表現する(可能な限り、問題の現物か、写真・映像、数値等で可視化する) |
2.原因分析 | 問題の発生要因を因果構造等で分析、可視化して、真の原因を突き止める。 |
3.問題解決策の検討 | 問題が発生した業務プロセスを分析し、発生原因となったプロセスを見出して解決策を検討する(問題解決仮説の設定) |
4.問題解決策の検証 | 前項の問題解決仮説の正しさを実験で検証する。 |
5.結果の報告 | 上司、顧客等へ問題解決の報告を行なう。 |
6.標準の改訂 | 製品開発標準、取扱説明書等の標準を改訂する。 |
実施上の注意点は次の通りです。
ⅰ)「問題の定義」では、どのような問題なのかを明確に把握するため、不具合等の発生状況を「再現実験」で確かめることがあり、その他原因分析、問題解決策仮説の検証でも確認実験が伴います。それらの実験データ・現物は結果報告で重要な説明資料として活用しましょう。
ⅱ)原因分析では、分析者自身が納得できるまで掘り下げて真の原因を突き止めることが重要です。場合によって「なぜなぜ5回の原因分析」を活用すると良いでしょう。
ⅲ)問題解決策の検討法として、ワークデザインアプローチ(理想案設定型)があります。これは、問題解決策のあるべき姿を具体的に描いた上で、制約条件等から現実的解決策を導く方法です。
ⅳ)上記の問題解決アプローチは、個人としてもチームとしても基本的に適用できる方法です。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。