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2016年1月14日 平成28年度税制改正大綱 資産課税編

資産課税に関しては、主に手続き等についての見直しで、大きな改正はありません。以下、主な項目を概観していきます。

農地等に係る納税猶予の見直し

農地等に係る相続税・贈与税の納税猶予の確定事由に関して、次の見直しが行われています。

①贈与税の納税猶予を適用している場合の特定貸付けの特例について、農地中間管理事業のために貸し付けている場合にあっては、受贈者の納税猶予の適用期間要件(現行:10年以上〈貸付け時において65歳未満の場合には、20年以上〉)は適用しない。

②贈与税の納税猶予の適用を受けることができる者を認定農業者等に限るとする。

③特例適用農地等に区分地上権が設定されている場合においても、農業相続人等が当該農地の耕作を継続しているときは、納税猶予の期限は確定しないこととする。

④農地法の改正に伴い、農業生産法人制度の見直しに伴う所要の措置を講ずる。

上記①の改正は平成28年4月1日以後の貸付けについて、上記②の改正は同日以後の贈与について、上記③の改正は同日以後の区分地上権の設定について、それぞれ適用する、となっています。

結婚・子育て資金の一括贈与の範囲

直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、その対象となる不妊治療に要する費用には薬局に支払われるものが含まれること等が明確にされました。

贈与税の配偶者控除の適用手続き

結婚期間が20年以上の配偶者から、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与を受けた場合には、その年分の贈与税の課税価格から2,000万円までの金額を控除することができます。

この制度の適用を受けるためには、申告書に、居住用不動産を取得したことを証する「登記事項証明書」の添付が必要です。

しかし、現実には、それぞれ夫婦間の財産移転であり、必ずしも名義変更がなされているとは限りません。そこで、申告書の添付書類として、登記事項証明書に限ることなく、居住用不動産を取得したことを証する書類(贈与契約書等)に要件を変更しました。

適用は、平成28年1月1日以後の贈与からです。

掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。
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