記事投稿日:2015.07.27
「3C分析」は、外部環境(市場と競合)の分析からKFS(Key Factor for Success:成功の鍵となる要因)を見つけだし、自社の戦略に生かすフレームワークです。
この分析は、マーケティング戦略などで、よく活用されていますが、いくつかの陥りやすい問題もあり、注意が必要です。
“3C分析”の方法と注意点
“3C分析”では次の分析を行ないます。
CUSTOMER | 顧客ニーズの変化を知る。 |
COMPETITOR | 競合が市場・顧客ニーズの変化にどのように対処しているかを知る。 |
COMPANY | 自社が成功する要因を見出す。 |
調査・検討を行なう上で、注意を要する点と対処法は次の通りです。
①「顧客ニーズの変化」を知るには、好みが多様化している今日、対象市場で顧客の商品の使用場面に接して、“三現主義(現地で、現物を見て、現実に即して)”で詳細に観察する(“三現主義”は以下の調査検討でも同様に重要)。
②競合は、その顧客ニーズにどのように対応しているか“4P”の視点から観察し、情報を集める。
[4Pの視点]
視点 | 調査対象 |
Product | 商品そのもの |
Price | 価格政策 |
Place | 販売店・販売経路 |
Promotion | 広告・宣伝・人的コミュニケーション |
③以上の調査、検討から、「4P」の視点で自社の成功要因を見出す。
経営者・管理者の留意点
ここで、最も注意を要するのは、競合の「4P」対処策の真似をし、同様の対策で負けまい、とする結果、自社の独自性を薄めてしまうことです。自社の「4P」の対処策検討では、SWOT分析・クロスSWOT分析などを援用し、自社の強みを深掘りして差別化することが最重要です。
社員の衆知を集めて、自社の実績に裏付けられた、販売上・技術上の強みを良く検討し、より強化することに徹すれば、競合を凌駕することに帰結するでしょう。
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