記事投稿日:2015.04.17
目標管理で知的業務の目標達成を図るケースでは異なる分野の担当者によるプロジェクトチームを編成して製品開発・システム開発などに取り組むケースがよく起こりますが、ともするとその思考プロセスで迷い・停滞・抜けや判断の誤りによる手戻り等の無駄が発生しがちです。このような問題を回避し、効率的に目標達成を図るためにはシステム思考の活用が役立ちます。
システム思考の方法
「システム思考」は唯一絶対的な思考法が存在する訳ではなく、課題によって様々な工夫がされています。
ここでは目標達成に適する一般的なシステム思考の思考順序を紹介させて頂きます。
思考順序(例) | |
1 | テーマの決定(○○の開発) |
2 | 目的の記述(△△部門の利益率向上) |
3 | 現状把握(市場・顧客ニーズ・保有技術・特許など) |
4 | SWOT分析・クロスSWOT分析で、「強みを機会に活かす」「弱みを改善し、機会に活かす」等の具体策検討 |
5 | コンセプトの決定、ビジネスモデル、スキームなど達成イメージの可視化 |
6 | 目標設定:5を表す特性と数値目標等、目標の具体的表現 |
7 | 目標達成の成功要因、ハードル認識 |
8 | 成功要因獲得、ハードル回避の具体策検討 |
9 | スケジュールの検討記述 |
10 | 目標達成スケジュールの管理 |
経営者・管理者の留意点
開発品の顧客満足が得られ、かつ製造しやすく設計され、生産性や顧客獲得で実効を上げなければ経営貢献の価値が下がります。的確に事業の成果に現れる実現力を持つ企画とするために最も大切なことは
企画開発担当者と営業・生産等実現場担当者が、企画が実行に移される現地で現物を見て現実に即して話し合い、状況判断を一致させ、課題解決を図ることです。“解は現場にあり”の実践を指導しましょう。 |
このようにすると「机の上で、単なる先入感や希望的観測による判断をしてしまう重大な誤り」が回避でき、実施担当者の企画参加で、やる気も引き出せ、役割意識、責任意識を持って実行に移してくれますから、経営成果が生まれ易くなります。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。