記事投稿日:2015.02.27
複雑、困難な経営課題を解決するには目標管理において所属する社員が協力してシナジー(異質な能力の協働効果)を発揮し、最も効率的に達成できるよう「チーム目標」を設定することが適切なケースが多く、次の課題をクリアしなければなりません。
チーム目標設定の課題
チームを編成し、目標が設定されたとき、チームの結束力を高めるために「チーム活動の目的」と個々のチームメンバーが持っている「個人的な目的」とが調和することが大切になります。それは、チームメンバーが意慾をもってチーム活動に参加するために不可欠であると言え、経営者・管理者は次の2点を実現しなければなりません。
・企業全体・各部署・チームの活動目的が社員に理解されること
・同時に個々の社員はそこに参加することによって、「○○の能力を高めたい、△△のキャリアを積んで上位等級へチャレンジできる資格を得たい」等の個人的目的が達成できる確かな期待が得られること |
このような、組織目的と個人的目的の調和を図るには、通常年1回、3~4月頃に開催される「目標設定会議」におけるファシリテーションへの参加が好機となります。
目標設定会議のファシリテーション
経営者・管理者主導のチーム目標設定ファシリテーション手順は次の通りです。
1 | 戦略・経営計画・目標の説明、Q&A |
2 | 経営目標達成の課題・目標項目の抽出 |
3 | 各部署の役割に基づく担当目標項目の振り分け |
4 | チーム目標設定が適切な(シナジーが不可欠な)課題の部署間合意形成 |
5 | 複数部署間プロジェクトチーム編成合意、部署内チーム編成合意 |
6 | チームごとの目標設定、達成プロセス計画 |
このような目標設定会議への「参加」を通じて、個々の社員は、1~6について理解し、考え、発言し、その過程で自らの目的を確認して行くことができます。
経営者・管理者の留意点
「ファシリテーション・参加」なくして、組織目的と社員個々の目的の調和、結束力が得られないことを認識し、目標設定会議の活用を必須課題として注力しましょう。
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