記事投稿日:2015.02.24
目標管理における“振返り”は、「管理のサイクル:P-D-C-A(プラン・ドゥ・チェック・アクション)」のC-Aに位置付けられ、次年度の目標設定にプラスの影響を与える重要なプロセスです。
“振返り”を反省と捉えて目標未達成の原因追求など不十分であった点を改善するために行なう、とする考え方がありますが、それは当然のこととして、目標達成の成功要因にも焦点を当て、次期以降に活用する積極的視点も欠かせません。
振返りの視点
“振返り”がより本質的、積極的な視点で行われるためには、目標達成、未達成項目別に次のような視点を設定して分析する必要があります。
対象 | 振返りの視点 |
目標達成項目 | ・プロセスと結果の関係から見た成功要因(注)は何であったか、その要因を次期の目標達成に活かせないか
・「強み」をより強化する努力は十分であったか ・「強み」を「機会」に活かす努力は十分であったか |
目標未達成項目 | ・プロセスと結果の関係から見た未達要因は何であったか(注)
・阻害要因を排除する方策はなかったか ・シナジー(異質能力協働効果)活用不足はなかったか ・「強み」を「機会」に活かして目標達成を図る余地はなかったか ・「弱み」を改善して目標達成を図る余地はなかったか ・「脅威」を回避するための「強み」の活用、「弱み」の改善余地はなかったか |
(注)成功要因・未達要因が捉えにくいときは、「表面的な要因からなぜか、なぜかと5段階掘り下げて本質的要因を突き止める分析方法」を活用すると良いでしょう。
経営者・管理者の留意点
成功要因はそのプロセスを標準書・手順書で可視化し、経営資源として今後の活用を図るべきです。また、未達成要因がシナジー活用不足であった場合は、チーム目標の設定を指導すべきです。
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