記事投稿日:2015.01.06
目標管理制度で、チーム目標と個人目標を関連付けて設定し、協働意識と同時に個人の努力を喚起する目標達成基準の設定が適切な職種があります。
チーム・個人目標達成基準の関連
そのような業務特性を持つ職種の代表例として生産部門を採り上げ、チームと個人の目標達成基準・評価基準を関連付けて設定する考え方を示すと次の通りです。
目標 | 期待される成果
(目標達成基準) |
個人業績評価基準
(ウエイト) |
チーム
目標 |
計画に基づく数量・品質・納期の達成・生産性向上・コストダウンの協働達成 | チーム目標達成度によりメンバー全員に対して同じ評価
(60%) |
個人
目標 |
チーム目標を達成するための個人別技能レベルの向上(個々の役割や社内等級に応じた「技能発揮レベル定義」に基づいて個別に設定) | 個人別に設定した技能レベル向上目標の達成度・チーム目標達成貢献度を評価
(40%) |
関連付け目標達成基準設定のメリット
チーム目標・個人目標の達成基準を関連付けて設定することによるメリットは次の3点です。
①チームとしての目標を掲げることで協働が促進される。
②個人業績評価基準をチーム目標の達成度と「技能発揮レベル定義書」に基づく個人目標達成度評価の組み合わせとすることにより、個人のチーム目標達成貢献意識と自主的能力開発が促進される。
③個々の担当者にとって自分の能力開発や技能ステップアップの方向性が明確になる。
経営者・管理者の留意点
「技能発揮レベル定義書」は工程別技能発揮の高低、多能工を高く評価、指導能力の有無などの観点から生産工程での個々人の技能発揮レベルの違いを具体的に捉えて作成し、可視化して全員に示すことが大切です。また、個々人が絶えずチーム目標への貢献を意識しながら、競い合って自主的に自分の腕を磨くよう指導しましょう。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。