記事投稿日:2015.01.23
営業目標のレベルが高過ぎると逆効果になると言う(社)中小企業研究所の調査結果が発表されていますが、個別企業で営業部署の目標レベル設定や成果のカギを握るのは、統計数値には現われにくい「社員の意欲を引き出し、目標と達成プロセスを設計するマネジメントのやり方」にあるのです。
営業部署の目標設定
望ましいチーム目標・個人目標の設定方法の一例を挙げますと次の通りです。
目標 | 期待される成果 | 目標設定のやり方 |
チーム目標 | 経営目標に基づく売上利益の協働達成 | トップ方針とチームメンバーの意欲、営業体験に基づく目標設定参加 |
個人目標 | チーム目標達成に貢献する
①個人別営業目標達成 ②技能レベル向上目標達成 |
個人別社内等級・役割に応じた目標設定と上司の承認
①営業目標設定 ②「セールスステップ・技能発揮レベル定義書」に基づく向上目標設定 |
目標設定方法のポイント
・チーム目標の設定は、全員が経営目標とその背景、ニーズについてトップの説明を受け、Q&Aでよく理解した上で、各自の営業体験を踏まえ、「自社の強みを機会に活かす方法、営業担当者の能力開発」など、営業施策の裏付けをもって全員が提案、討議。上司が決定。
・社内等級に応じてチーム目標達成に貢献する個人目標を設定し、上司が承認。
・既存顧客・新規顧客別「セールスステップ・技能発揮レベル定義書」で、商品紹介から成約・納入に至るステップ別発揮能力・ツール活用等を定義、個人別現状評価の上、能力向上目標設定、上司承認。
経営者・管理者の留意点
営業目標の設定と達成には、経営計画と、社員の意欲・具体的裏付けがある方策が不可欠です。営業業務は個人として業務遂行に当ることが多い職種ですが、各自の現場体験にはチームとして共有、活用すべき営業推進ノウハウが多く、それらを共有、活用すること、チーム目標と個人目標の関連付け設定は全員の意欲喚起、結束力強化につながることに留意しましょう。
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