記事投稿日:2014.10.20
目標管理マニュアルには、管理者用と一般社員用とがありますが、ここでは管理者用に焦点を当てて、その構成、作成、活用上の留意点について述べます。
管理者用目標管理マニュアルの構成
マニュアルの一般的な構成は次の通りです。
1.目標管理制度の活用目的(一般には経営目標の達成、部署・社員の業績貢献度評価、人材育成、およびP・D・C・Aマネジメントの徹底の4項目、企業別の経営理念、方針により、重点が異なる。)
2.適用範囲(一定等級以上or全社員) 3.目標設定要領(組織を形成する職種、経営課題の性質等に応じた目標の種類、チーム目標・個人目標の設定、目標達成基準、達成方法の設定)、 4.対象期間(通常、会計・評価年度) 5.目標達成プロセスのフォローアップ、指導、支援(達成阻害要因の発見と排除、成功要因の発見と活用) 6.目標の修正要領 7.評価の実施要領(中間・期末) 8.人材育成実施要領 9.面談実施要領(目標設定・中間・期末の目標達成度確認、評価結果のフィードバック) |
内容には、個別企業が持つ経営理念等重要な価値観が反映された一般に効果的とされる運用の考え方、方法など実務的ガイドが記載されます。
例えば、「プロフェッショナル社員の協働による働きがい、自己実現を通じた社業の発展、社会貢献」を経営理念、重要な価値観としている企業では、マニュアルの各項目に、それを反映した実務処理要領を記載することになります。
マニュアルの機能と経営者の留意点
マニュアルの機能は
①初任管理者が、目標管理制度の運用に慣れるまでのガイドライン
②管理者が運用上の考え方や実務処理で困ったときの拠りどころ
ですから、通常はその内容を管理者が熟知しており、いちいち確認することなく制度運用が出来ることを基本とし、迷った時には原則を確認出来る原典として活用出来るよう、管理者の経験から完成度を高めて行くよう指導したいものです。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。