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2014年9月25日 目標管理の適用範囲

目標管理制度の目的は経営目標を達成するための業績管理にありますから、各部署を所管する管理者と、部署の目標達成に直接的な貢献が期待されている中堅以上の一般社員が適用範囲に入るのは当然ですが、社内等級で初級クラスの育成過程にある一般社員や、補助的職務に従事する一般社員に適用すべきかどうかについては、様々な考え方があります。

適用の考え方と問題点

目標管理適用の代表的な考え方と問題点は次の通りです。

ケース 考え方 問題点
適用する 全員が経営目標の達成に貢献すべきであるから目標管理制度の適用対象とする。 管理者の制度運用負荷が過大になる。
適用しない ・初級クラス社員については能力開発に重点を置くので対象外とする。

・補助的職務に従事する社員については、経営目標達成に直接貢献することがないので、対象外とする。

社員の経営参加度が低くなり、モラール低下を招くおそれがある。

適用する場合に生じる管理者の運用マネジメント負荷が過大となる問題は、部署の業績向上に責任を持っている管理者にとっては長時間労働・過労を招き、今日的に無視できない大きな問題であるといえます。

第三の解決策の勧め

管理者の過大なマネジメント負荷を回避し、しかも社員全員が経営目標達成に何らかの貢献をし、トータルモラールを維持、向上させる方法は、一般的な「改善提案制度」を変形して活用することにあります。

[ 改善提案制度の変形活用法(要点)]

1.社員全員を対象とし、質・量・コスト・納期・時間・情報・環境など全ての身近な改善を対象とする。(これは一般的)

2.管理者の権限で改善を実施し、効果が実証された改善の実績登録制度にする。(通常、改善前に行われる提案審査の無駄を省く実践的方法)

これは、全員参加の部署目標とすることもでき、「目標管理制度の発想転換」ともなる上策といえます。

掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。
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