記事投稿日:2014.05.12
経営上の問題は、戦略の策定から目標管理のプロセス、日常業務に至るまで、あらゆる場面で遭遇し、問題解決の方法を知っていると迷わず対処しやすくなります。
一口に“問題”と言っても、問題の性質・大きさはさまざまで、解決方法も多様ですが、ここでは業務遂行上発生する諸問題に共通する実務的な解決の方法について述べます。
問題解決の一般的手順
問題が起こってから、解決するまでの手順の概略は次の通りです。
【問題解決の一般的手順】
① 問題の現状把握:問題が起こった時に、当事者と関係者がその現場へ出向き、現物を見て、問題の状況を数量的・定性的に確認する(何が、どの程度、どのように、現場へ行けない場合は、写真等なるべく現場・現物観察に準ずる方法で)。
② その現場で問題解決後のあるべき姿(正常に復した状態)を具体的に描く。 ③ ①と②のギャップを明確にする。 ④ ギャップを埋める具体策を検討し、役割分担、実行スケジュールを決定する。 ⑤ 具体策を実行する。 ⑥ 問題解決ができたか、確認する。 |
なお、その現場で、上記の①~⑥まで実施でき、問題が解決する場合もあります。また、“現場”とは、モノづくりの現場だけでなく、事務処理の現場にも共通です。
経営者・管理者の留意点
現場で問題を解決すると、同時に次のような効果を生み出しますので、経営者・管理者は留意して部下を指導したいものです。
1.問題解決のスピード向上
現場・現物をもとに論議すると、解決スピードが向上するので、社員に習慣づけるよう指導すると良いでしょう。
2.人材育成効果
現場・現物に基づく議論は上司から部下、先輩から後輩への技術・技能の伝承など、そのまま生きたOJT(オンザジョブトレーニング)による人材育成に役立ちます。
3.技術蓄積効果
エクセルシートなどで、起きた問題別に問題解決の手順に基づく実績をインプットする表を作成、可視化しておくと、技術蓄積ができ、問題の再発防止、ノウハウの蓄積、活用に有効です。
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