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2014年1月6日 成果主義と挑戦意欲

 トップの意思で“成果主義の評価”が行われている企業が陥りやすい問題の一つに“挑戦意欲の低下”があります。

 “成果主義の評価”によって、社員のより高い挑戦を引き出したいと期待しながら、皮肉なことにその意図に反して逆の結果が生じてしまうのです。

挑戦意欲の低下原因 

 “成果主義の評価”は社員の意識に次のような影響を与えたり、望ましくない現象が生じたりして“挑戦意欲の低下”につながる可能性が高いので注意が必要です。

1.      市場・顧客の評価が定まっていない新規商品や、意欲的に顧客の新しい好みを引き出そうとする冒険的な商品の開発、販売を担当すると、結果が出ず評価が下がるリスクがあるので避けて通りたい。

2.      「ハイリスク・ハイリターン」の評価・報酬を約束したとしても、成功の可能性が低いと予想して、二の足を踏む。

3.      リスクを恐れない挑戦意欲の高い一部の社員が新規性の高い提案をしても周囲の反対に遭ってつぶされてしまう。

4.      会社全体にリスクを避け、挑戦しない保守的意識が蔓延し、すでに顧客の評価が定まった定番商品が主力商品の位置を占め、事業が発展性を持たなくなる。

5.      営業部門は新しいマーケティング施策に取り組まず、開発部門は新技術の開発に挑戦する意欲が低下するなど保守的な姿勢が社内に蔓延し、常に短期的に達成しやすい成果を求め、冒険や探検を恐れる組織風土が形成されてしまう。

挑戦意欲を高めるトップの留意点 

 トップは“成果主義の評価”を方針として示すと同時に社員の挑戦意欲を高めるよう社内に次のような意思表示を行うべきです。

①    新たな挑戦による事業の発展を追求して欲しい。それに伴うリスクはトップがとる。

②    挑戦した結果の失敗はマイナス評価とせず、失敗から得た次につながる教訓を見出してプラス評価する。

 また、このような方針を示す前に、管理者層に、“成果主義評価”の方針とともに“挑戦意欲の低下”の懸念を伝え、対策を話し合わせる場を設けることで、管理者の巻き込みを図ると成功するでしょう。

掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。
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