記事投稿日:2013.11.21
「人事制度」の設計と運用は従業員の意識・行動を経営のあるべき姿へ向けて誘導し、戦略を実現する重要な仕組みです。
その問題点・改革の課題はそれぞれの企業によって異なりますから、的確に発見して対策を講じなければなりません。
そこで、人事賃金制度のどこに問題があるのか判断する視点を持つ必要があります。
人事制度体系と問題発見の視点
現在の制度の問題点・課題を的確に発見するには、図表に示した制度の体系を俯瞰的に見て、個別制度のどこに問題があるのか、個別制度間の関係や全体のバランスから改善・改革の課題を具体的に特定すると良いでしょう。
すなわち、次のような視点で問題発見を行なうことをお勧めします。
【問題発見の視点】
①社内等級制度そのものの問題(年功的制度であるため、実力に応じた処遇の基軸としての機能を発揮していないなど)
②社内等級制度と賃金制度の関係における問題(等級と賃金が逆転しているため、社員の間に不公平感があるなど) ③賃金制度そのものの問題(役割や貢献度に応じた賃金になっていないなど) ④業績管理制度そのものの問題(業績管理がうまくいっていないなど) ⑤業績管理と賃金制度の関係における問題(業績評価がメリハリのある賃金支給につながっていないなど) ⑥人材育成の遅れ問題(組織構築・人材配置のニーズを満たしていないなど) |
経営者の留意点
上層部だけの議論で問題発見を行なうのではなく、管理者、一般社員からも普段から感じている問題を出してもらい、改善、改革に結び付けると、全員の経営参加意識、やる気の向上につながるでしょう。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。