記事投稿日:2013.10.09
人事制度と業績管理は緊密な関係を持って、設計、運用し、社員のモチベーション向上と活躍につなげなければなりません。
人事制度と業績管理の関係
経営における人事制度と業績管理の関係は原則として図示したように設計、運用することが必要です。
すなわち、人事制度は図の左側に示した通り、企業が戦略を策定して、その実現を図る組織設計を行ない、そこに配置した人材がそれぞれの役割を果たし、業務遂行責任を全うすることを期待して社内等級制度や賃金制度を設計するものです。
一方、業績管理は図の右側に示した通り社員個々の役割・職務遂行責任と戦略に基づいて、会社の期待に応えるべく年度ごとに業績目標を設定し、それを達成しようと努力し、管理者は適切な指導を行ない、業績評価によって、目標達成の優劣に応じた給与・賞与が支給され、また等級改定の適否が判定されます。
言いかえれば、個々人の会社に対する貢献度の大きさに応じて賃金、等級などが得られる仕組みとなっています。
このように、人事制度の仕組みと業績管理の仕組みが一定の関係を保ち、公正性、納得性を持って運用されることによって社員のモチベーションが上がり、会社全体の戦略が実現され、業績向上につながっていきます。
経営者の留意点
制度が公正性・納得性をもって設計、運用されるためには次の3点が肝要です。
①役員・管理者・社員代表者が参加し、合意形成を徹底して仕組みをつくる。
②制度の目的・内容を社員に説明、公開し、その主体的な取り組みを誘導する。
③運用に当り、管理者の公正性・納得性を維持・向上する能力確保に注力する。
掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。