“コンセプト”とは物事の総括的、概括的な意味、すなわち概念のことです。
「世の中の全ての物事は、コンセプトによって表現することが可能であり、それを提議・提唱する者の心性、視点、立場、精神的なポジション・在り方を反映する。」とされています。
例えば「柔道七段」と言えば、短い表現で柔道界での強さを端的に表しています。
また、ある物事(例えば、ある商品・サービス)を実在的、論理的に表現しようとすると、長い文章表現や、くどい説明が必要になって、かえって分かりにくくなるところを、コンセプトを使えば、他の類似した物事と、明確に区別して単純明快に説明することができます。
この利点を生かして、商品・サービスの販売活動では盛んに“コンセプト”が使われています。
ビジネスのコンセプト
企業活動では、“我が社はどんな会社か、大切にしている価値感は何か”を「企業理念・社是」としてコンセプト化し、社会や顧客に明示しているケースが極めて多いのは周知の通りです。
さらに、個別の企業が自社の経営戦略を商品・市場戦略として展開しようとする場合、顧客にアピールする商品・サービスの機能を設計・開発し、顧客に届けられるような生産・サービスの体制・営業マンの能力を開発しなければなりません。
それが出来て、はじめて“コンセプト”として表現することができます。
しかし、この“コンセプト”は商品やサービスの設計・開発の初期段階から、設定して、専門知識・技術を駆使して、それを機能的・論理的に説明できるよう企画し、計画・実行し、実現しなければなりません。
コンセプト活用の留意点
市場・顧客に説得力を持ってアピール出来る “コンセプト”を持つには、特に次の点に留意しなければなりません。
1. 商品・サービス開発の前に、市場・顧客を分析・研究し、ターゲット(買って欲しい顧客層)と、そのご満足が得られる機能を“コンセプト”として定義する。 2. 専門知識・技術を活用し、開発のプロセスで創意工夫して、その機能を実態として保有する商品・サービスを開発した上で、“コンセプト”を検証、活用する。 |