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2年連続年金額の引き下げ

平成24年度の年金額は0.3%引き下げ

 年金は物価の水準により、金額の改定が行われますが、現在支給されている年金は平成12年度から14年度にかけて物価は下落であったものの特例法でマイナスの物価スライドは行わず金額を据え置いたことにより本来の年金額より高い水準(特例水準)で支払われています。この事は現役世代(将来年金を受け取る人)の年金確保を圧迫しかねないため昨年度から年金額の引き下げが始まっていました。

 平成23年平均の全国消費者物価指数が前年と比べてマイナス0.3%となったことにより平成24年度の年金額を前年度より0.3%引き下げる事となりました。年金額の受取額が変わるのは4月分が支払われる6月の受取りからとなります。

特例水準の解消

 また、厚労省は現在支給されている年金額はマイナスの物価スライドを行わなかった事により本来より2.5%高い水準で支払われている事から平成24年度から26年度の3年間をかけ特例水準を解消するとしています。法案が成立すれば24年度の年金は10月分が支払われる12月からはさらに0.9%引き下がる事となります。

 特例水準の年金額とは物価が上昇しても据え置く一方、物価が直近の年金額改定の基となる水準を下回った場合にその分だけ引き下げるという決まりです。また、法律上本来想定している年金額(本来水準)は物価や賃金の上昇や下落に応じて増額、減額されるという決まりです。賃金の伸びが物価の伸びを下回った時は物価でなく賃金を改定の要素にします。いずれにしても当面は下がる方向にある事は確かなようです。

平成24年度の平均的年金受給額は

 国民年金(老齢基礎年金)は満額受給の場合月額65,741円から65,541円と200円の引き下げ、厚生年金は夫婦で老齢基礎年金を含む標準的な月額は231,648円から230,940円と708円の引き下げとなります。また、国民年金の月額保険料は14,980円と40円引き下げられます。

掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。
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