新しい年を迎え、この時期になると新規顧客開拓のため新たな事業や企画を展開する会社や店舗が多く見受けられます。
飲食店では新メニューの展開、衣料品店では冬物セールなど、こうした告知の際には路上でのビラ配りが頻繁に利用されます。しかし、このビラ配りをする場合にも一定の手続きが必要です。
ビラ配りにも許可申請が必要
道路は本来、人や車が通行する目的で作られたものですので、この目的以外の作業等を道路上で行う場合には、予め使用許可を得る必要があります。この許可を得る手続きを、「道路使用許可申請」と言います。
路上で宣伝のためチラシやティッシュを配る場合には、この道路使用許可申請をする必要があります。道路使用許可が必要なのにもかかわらず、使用許可を取得しなかった場合には、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられることになっています(道路交通法第119条)。
道路使用許可申請
申請先は、チラシ等を配る予定である道路を管轄する警察署です。申請書に配布物、配布予定地を示した地図などを添付し、警察署へ提出します。申請時には手数料を各都道府県の収入証紙で納めます。収入証紙代は自治体により異なりますが、2,000~2,500円前後のところがほとんどです。
申請から許可証の交付までに3日~1週間程かかりますので、配布予定日の2週間前くらいから事前に準備しておきましょう。
その他道路使用許可が必要な例
ビラ配りの他、街頭アンケートやロケーション撮影をする場合も同様の許可を得る必要があります。例えば、事業企画のためにアンケート調査を行いたい場合や、PRビデオ撮影のために道路上を使用したい場合などがこれに当たります。
申請場所の注意点
道路使用許可申請をしたからと言っても、どの道路でも必ず使用許可が下りるというわけではありません。特に、混雑が予想される駅前などでは、予め一定区間の使用制限や、利用目的に対する制限が設けられていることもあります。
また、私鉄駅前の場合は各鉄道会社所有の土地に当たることもあります。この場合は、警察署に対し道路使用許可申請をするのではなく、駅や鉄道会社へ直接問い合わせることになります。