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ワークデザイン

 問題解決の代表的技法にはQC(クォリティー・コントロール・品質管理)が物やサービスの品質のバラツキを小さくして均一な製品を作ったり、品質改善を図るのに用いられ、IE(インダストリアル・エンジニアリング)が作業や動作のスピード改善に用いられる分析的技法であるのに対してワークデザインと言う製品や仕事の機能・仕組みの改善を対象とした演繹的技法があります。

 ここではワークデザインの特徴・活用法について概要を説明しましょう。

ワークデザインの特徴

 ワークデザインは仕事の仕組みなどが本来果たしたかった目的を再定義し、新しい仕組み(システム)を構築する演繹的アプローチ(このようにありたい、と言う理想システムを描き、そこに接近しようとするアプローチ)で、現状の枠組み、制約を外したところからスタートして現実的システムへと集約する方法です。

 例えば、ある商品の機能向上によって競合他社に差をつけたい場合、その商品に対するクレームなどから、機能上の問題点を見出して改善しようとするのが、分析的方法であるのに対して、その商品が本来持つべき理想的機能をあらゆる制約を外して描いた上で、そこに到達するための障害を調べて除去することによって理想システムへ接近しようとする方法がワークデザインです。

 分析的改善技法では小さな部分改善の積み重ねになり、大きな改善に結びつきにくいのに対して、ワークデザインの演繹的発想は、現状に捉われにくく、画期的な改革に向いており、企業のあらゆる仕組み(システム)の抜本的変革(リエンジニアリング)に役立ちます。

経営者のワークデザイン活用法

①現状の経営において、何を改革したいか、まずテーマの設定を行いましょう。

②そのテーマに関係する知識・経験を持つ有能な社員を集めてプロジェクトチームを編成しましょう。

 目的が明確で、有能な社員が集まれば、“ファシリテーション”によって衆知を集め、“ワークデザイン発想による改革”が可能になります。

掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。
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