巷には商品やサービスがあふれ、買い手は多様な選択肢の中から、自分が買う価値があると判断したものを買い、ありふれた平均的なものは選んでもらえません。
実際、衣料品について消費者の満足度と店の個性化度の関係を調べたある調査でも個性的な店は消費者の満足度が高いことが明確に示されています。
東京商工会議所の2007年度の調査によれば、「製造業として今後『自社独自のブランドや技術を開発する』企業を目指していく」とする割合は次の通りで、中小企業の製品・技術の個性化努力が示されています。(550社・偏差値は総合経営力の高さを示す指標・60以上が高く、40未満が低い)
今後『独自のブランド・技術を開発』 | 中小製造業全体 | 偏差値60以上の中小製造業 |
該当する | 58% | 76% |
該当しない | 42% | 24% |
中小企業は商品の個性化で頑張れ
個性や独自性をもつ製品・サービスを生み出すには次の4点が大切です。
① 得意分野へ経営資源(人・モノ・金など)を集中する。
② こだわりを持つ。 ③ 何を売って、何を売らないのか明確に線引きする。 ④ 顧客満足を得るターゲットを絞り込む。 |
これらがあいまって鮮明な個性・独自性のある商品を生み出し、顧客を創造することができます。また、大企業は小回りが利かないのに比べて中小企業は個性化した商品を生み出し易い身軽さに強みがあります。
商品個性化のやり方
近年「商品の個性化」が進んでおり、例えば「おーいお茶」と言う飲料のブランドは、ほのぼのとした夫婦の日常的情景が想像できる見事な商品の個性化で、2009年2月で発売20周年を迎え、あらゆる茶飲料で一番売れているロングセラー商品になっています。
このように多くの製品が基本的な機能のほかに便利さ、美しさ、楽しさなど様々な利用価値が付け加えられ、魅力的、個性的な製品として販売されるようになりました。
おーいお茶 |
その個性化の重要なコツは、商品の買い手である生活者の視点で楽しさ、便利さ、情緒性などを製品に付加することです。