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存在感を増した上場株式等の配当所得

 平成20年度の税制改正で、上場株式等に係る譲渡損失と上場株式等に係る配当所得との損益通算及び繰越制度が創設され(平成21年度以後適用)、平成22年度においては、特定口座(源泉徴収選択口座)内に上場株式等の配当等の金額を受け入れることができようになりました。これにより、特定口座内での損益通算が可能となり、株式譲渡と配当の源泉徴収税額の調整(還付)も行われることになりました。

 配当所得及びその源泉徴収税額が特定口座内で一括表示されるようになったことで、その存在感は今までより大きくなったように思います。

3つの選択肢

 上場株式等の配当所得については、納税者の選択で、①申告不要(結果として源泉分離課税)、②総合課税、③申告分離課税を選択することができます。

 なお、大口株主(現行、発行済株式の5%以上所有、平成23年改正案では3%以上)は、課税方式の選択はなく、総合課税のみです。             

申告不要か総合課税かの選択

 申告不要は、上場株式等の銘柄ごと、中間配当、また期末配当といった1回に支払を受ける配当等の額ごとに選択することができます。配当等に課される税金(所得税7%、住民税3%)は源泉徴収されますので、申告不要を選択することで課税関係は終了します。

 一方、総合課税選択の有利性は、総所得金額330万円以下であることが一つの目安です。総合課税においては、当然、配当控除は適用できます。

 なお、その年について、その一部を総合課税、一部を分離課税という選択はできません。どちらか一方のみです。また、申告する場合には、配当等に関する支払通知書を確定申告書に添付する必要があります。

申告分離課税の選択

 申告分離課税の選択は、原則、上場株式等の譲渡損失との損益通算及び繰越控除を適用するときです。

 なお、特定口座の譲渡所得等の金額又はその口座の配当所得の金額を申告するかどうかは口座ごとに選択できます。

 また、特定口座の譲渡所得等の黒字の金額と配当所得の金額のいずれかのみを申告できますが、特定口座の譲渡損失の金額を申告する場合には、当該口座の配当所得の金額も併せて申告しなければなりません。

掲載日時点の法令等に基づいて記載しており、最新の制度と異なる場合があります。
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