2019年11月7日 働く高齢者の年金増額か?

在職老齢年金の見直し案

最近のニュースで働く高齢者の年金を減額する在職老齢年金制度の見直しが行われていることが発表されていました。現在、在職老齢年金は65歳以上の場合年金と賃金を合わせた金額が月収47万円を超えると年金が減額されます。これを62万円程度に引き上げ、年金減額、停止の対象者を減らす方向です。

60歳から64歳の人は月28万円を超えると減額されることになっています。これも基準を62万円に引き上げるか、60代前半の受給開始がなくなる男性2025年、女性2030年に自動的に終了するまで現行のままでいくという案もあります。

70歳まで働くことを前提に

年金財政の危機を言いながらなぜ年金増額を言うのでしょうか?

それは働くと年金が減る仕組みが高齢者の就労を抑える可能性があること。厚労省の調査では「年金が減らないように就業時間を調整する」方が65歳から69歳でも4割近くいたことです。政府は70歳までの就労機会の確保を企業の努力義務とする方針を立てており長寿社会に備えようと考えています。保険料を納める人を増やしたい、年金受給開始を75歳まで先送りできるようにしたい、基礎年金の支払期間を40年から45年にしたいという考えがあります。高齢で働く人が増えれば年金や医療の保険料を納める社会保障の担い手も増えることになります。

世代間バランスも課題

一方で制度の廃止や縮小には反対意見もあります。年金財源の厳しさが増す中で給付を増やすことへの疑問や、企業が高齢雇用者の給与を決める際その人の年金受給額を勘案して賃金を決める慣行が一般的であり裁判でも年金をもらいながらの働きは現役時より減額されることに一定の合理性があるという考え方をしています。年金を上げると会社は給与を下げるかもしれません。

65歳以上で厚生年金の支給が停止されている人は現在36万人、受給者の1.4%です。このような高齢者は収入面では恵まれた方といえるでしょう。在職老齢年金の財源もさることながら、現役世代の将来の給付水準が下がってしまう懸念もあります。

どこまで就労促進が実現するのか今後の動向が気になります。

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