2019年9月3日 生保業の定年延長

生命保険業のT社は創業以来のビジョンに基づいて独自の営業戦略を策定、次のプロセスで「T社の元気プロジェクト」の一環として2017年に定年延長を実現しています。

〔T社の元気プロジェクト〕

従業員を“元気”にします(お客さまや社会を元気にするためには、まずは従業員が元気であることが必要)。

◆65歳定年制度、70歳嘱託雇用制度導入

◆クアオルトウォーキングの実施

◆ワークライフバランスの推進

②お客さまの“元気”をサポートします。

◆予防保険・サービスの開発

◆認知症予防アプリ(健康キット)の提供

◆ユニバーサルマナー検定受講等、お客様サービス力向上

③社会の“元気”に貢献します。

◆日本医師会との関係強化(認知症に関する同社データの提供等)

◆都道府県医師会等と協力し全国主要6都市で開催された認知症基礎セミナーヘ協賛

◆元気健康応援ファンドヘの出資

〔制度導入の背景

営業戦略:家庭を一軒一軒訪問して商品を販売、家庭マーケットのお客様は女性やシニアの方が多く、同社の顧客ターゲットは、社会全体の高齢化をそのまま反映。

2016年3月には選択緩和型の保険(健康状態に不安のある方でも加入できる保険)「認知症治療保険」を業界で初めて発売。販売件数は2017年9月に25万件を超えた。

70歳以上のお客さまのところには毎年1回訪問する。請求手続き時には内務員が出向いて書類の作成をお手伝いする。

商品開発面では、シニアの保険ニーズが死亡保障より医療・介護保障にある点に注目、保険に加入できる年齢を85歳まで引き上げ。

2018年に業界初の、健康に不安な方でも加入できる「認知症予防保険」を発売し、急速に加入者数を伸ばした。

〔定年延長の概要〕

ライフスタイル(健康寿命の延伸)の変化等に対応し、従業員が生涯の生活に安心感を持った上で、意欲的に長く元気に働けるよう定年を60歳から65歳に延長するとともに、処遇制度の見直しを行った。

・会社が認めた者については、65歳まで役職に登用する仕組みを導入。

・シニア層も競争意識を持ち意欲的に働けるようにした。

このようにT社は、社会全体の高齢化・顧客ターゲットと社員のニーズの同質性に着眼し、定年延長を実施しました。経営戦略構築の優れたモデルと言えましょう。