2019年1月17日 平成31年度税制改正大綱 組織再編税制編

2つの組織再編成の適格要件を見直し

日本の組織再編税制(合併・分割・現物出資・株式交換・株式移転・現物分配)では、資産等の移転元法人と移転先法人の間で、資産等の譲渡があったものと考えます。

これらの譲渡は、法人税法上、原則として時価譲渡(非適格組織再編成)とされ、特例として一定の「適格要件」を満たす場合には簿価譲渡・引継ぎ(適格組織再編成)を行ったものとされます。

原則(非適格組織再編成) 時価譲渡
特例(適格組織再編成) 簿価譲渡(引継ぎ)

平成31年度の税制改正では、再編を円滑化するため、「適格要件」が見直され、次の2つの組織再編成についても新たに「適格組織再編成」の対象となります。

① 親会社が子会社を完全子会社化した後に行う「逆さ合併」

② 間接保有の100%親会社株式を用いた組織再編成

完全子会社化後の「逆さ合併」

現行法では、株式会社が株式交換等により100%子会社化した後(第1段階)に、完全子法人を存続法人とし、完全親法人を被合併法人とする「逆さ合併」(第2段階)を行う場合、100%子会社化の段階(株式交換等)で「継続保有要件」等を満たさないため、「非適格」とされていました。

今回の税制改正では、完全子会社化後に「逆さ合併」が見込まれている場合には、第1段階(株式交換等)の適格要件のうち「完全支配関係継続要件」、「支配関係継続要件」及び「継続保有要件」は、その「適格合併の直前の時まで」の関係より判定するものとすることとなりました。

第1段階(株式交換) 第2段階(合併)
P社 株式交換完全親法人 被合併法人(消滅法人)
S社 株式交換完全子法人 合併法人(存続法人)

そのため、このようなスキームは一連の「適格組織再編成」となります。

間接保有の完全親会社株式を用いた再編成

現行法では、合併、会社分割、株式交換等を行う場合に、親会社株式を対価とするときは、「適格要件」の「対価要件」を満たすためには、「直接完全支配関係にある親会社の株式」に限定されていました。

今回の税制改正では、「間接保有の完全親会社」も組織再編成の対価として交付する場合についても、「対価要件」を満たすものとして「適格組織再編成」となります。

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