2018年12月5日 今こそ問うべき過大報酬 カルロス・ゴーンから始めよ

まさかの「ゴーン・ショック」

11月19日午後4時35分、羽田空港に日産のジェット機が着陸して、ゴーン、ケリー逮捕となり、ゴーン事件が幕開けました。

日産の役員9名中、年1億円以上の公表義務該当者はゴーンさんだけで、その公表額は10億円前後で推移しておりました。

また、その後の報道で、日産では取締役の報酬は、ゴーン前会長が1人で決めていた、ということがわかりました。

上場会社神話を卒業すべき

法人税法には、過大役員報酬否認の規定があるのに、これが発動されるのは、同族会社に対してのみです。

上場会社株主総会では、役員報酬の総額を決議するだけです。一人一人の役員の報酬額は取締役会決議事項であり、取締役会でも、会長一任というのが多いケースです。

税務当局は、上場会社であれば、純然たる第三者も参加する株主総会がきちんと開催され、役員報酬を「お手盛り」で決めるようなことはあり得ない、との先入観をそろそろ卒業すべきです。

過大役員報酬否認を今こそ問うべき

昨今の上場企業においては、外国人役員に対する報酬はもとより、日本人役員に対する報酬も高額化していることが報道されています。

業界トップのトヨタの役員報酬の最高額を超えるような、日産の役員報酬が過大役員報酬と言ってどこが不都合なのでしょう。

会社の方針で、高額役員報酬を支払うのは当然に自由であっても、それが過大役員報酬であることと矛盾する関係になるわけではありません。

税務当局はアンチャッタブル過ぎます。

ゴーンさんこそ高額報酬

「お手盛り」かどうかが、過大役員報酬認定を検討するかどうかの境界なのだとすると、ゴーン前会長が1人で決めていた、という事実は、「お手盛り」の一つの形と言うことができます。

今回ゴーンショックで次々と暴露されている事実からして、認定賞与ほか、隠れた役員報酬もありそうですから、税務当局は、公表分以外だけを損金不算入とすることでお茶を濁すことがありそうですが、公表分を含めた、過大判定に挑戦し、この機会に、上場会社を含めた過大報酬認定の在り方を示すべき、と思われます。

タグ: ,