2018年10月31日 法令適用事前確認手続の活用

サービスの多様化と許認可

許可や認可、免許など、日本には数多くの「許認可」が存在し、その数なんと2万種類とも言われます。建設業を営む場合には、都道府県知事又は国土交通大臣からの「建設業許可」を、お酒の販売を行う場合には、税務署長からの「酒類販売免許」など、新たな事業を始めるにあたり、こうした許認可を必要とすることも少なくありません。

一方で、サービスの多様化や差別化が進むにつれ、そもそも許認可を必要とするのか否か、企業だけでは判断が難しいケースも増えているのではないでしょうか。そんなときに活用できるのが、「法令適用事前確認手続」です。

法令適用事前確認手続とは

「法令適用事前確認手続」とは、民間企業等が、これから行おうとしている行為について、法令に抵触しないか、規定の適用対象となるかどうか、あらかじめその法令を所管する行政機関に対して照会し、行政機関が見解を述べるとともに、その回答内容を公表するというもので、「日本版ノーアクションレター」とも呼ばれます。

たとえば、新しいサービスを考えたものの、そのサービスは建設業許可がないと提供できないのか、法令の文言からだけでは判断できなかったとします。この際、建設業法を所管する国土交通省に対し、この法令適用事前確認手続を取ると、照会から原則30日以内に書面等による回答が得られるという仕組みです。

ホームページ上で回答の公表も

この制度では、行政機関がその照会者に対して回答するとともに、各行政機関のホームページ上にも公表されています。回答は個別具体的な事例に対するものですので、たとえ自社で考えているサービス内容と類似した他社の照会内容があったとしても同一視することはできませんが、各行政機関の基本的な見解を知るのに役立つかもしれません。

今回は国土交通省を例に挙げましたが、法令適用事前確認手続は多くの行政機関で導入されていますので、様々な業種で利用が考えられます。新しいサービスを始めるにあたり、法令に抵触しないかどうか懸念されるときは、この手続きを活用してみてはいかがでしょうか。