極めて有利な寄付金 ふるさと納税

 平成22年度の税制改正において、所得税の寄付金控除の適用下限額は、改正前の5千円から2千円に引き下げられました。

 一方、住民税(道府県民税+市町村民税)においては、改正はありませんでした。

 寄付金の取扱に関しては、所得税では所得控除(政党等寄付金は除く)ですが、住民税は税額控除です(政党等寄付金の税額控除はありません)。

住民税の寄付金税額控除の方法

 税額控除額は、通常、{寄付金額の合計(総所得金額等の30%が限度)-5千円}×10%です(基本控除額)。

 寄付金額4万円であれば、住民税の税額控除額は、3,500円「(4万円-5千円)×10%」です。

 ところが、寄付金がふるさと納税といった地方公共団体の場合には、上記控除額(基本控除額)に「特例控除額」が加算されます。この「特例控除額」とは、次の算式で求められます。

 (寄付金額-5千円)×(90%-所得税の限界税率)所得税の限界税率とは、所得税の税率です。

 なお、特例控除額は、住民税所得割額の10%が上限です。

具体的な税額控除額の計算

 例えば、給与収入700万円で夫婦子2人、ふるさと納税(寄付金)4万円のケース(住民税所得割296,000円、所得税の限界税率10%)で試算してみましょう。

 ①住民税の基本控除額

 (4万円-5千円)×10%=3,500円

 ②住民税の特例控除額

 (4万円-5千円)×(90%-10%)

  35,000円×80%=28,000円

 住民税所得割の10%は29,600円なので28,000円は限度額の範囲内です。

 計算の結果、税額控除額は31,500円(①+②)となります。

 全く同じ条件で同額の寄付金でも、ふるさと納税など地方公共団体以外の寄付金であれば、負担率91.25%(40,000円-3,500円/40,000円)、一方、寄付金がふるさと納税であれば負担率21.25%(40,000円-31,500/40,000円)です。さらに、所得税(実効税率10%)を考慮すると負担率11.75%と軽減されます。ふるさと納税の寄付金の有利性が際立っています。上限はありますが、この負担率は、所得とふるさと納税の寄付が増えるにつれて軽減します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
税理士法人タカノ・髙野伊久男公認会計士事務所では、個人・法人問わず
税務を中心とした幅広いサービスを提供しています。
公益法人、学校法人、労働組合監査にも対応しております。

タグ: ,